熱海の名旅館である蓬莱が営むもう1つのホテル、
ヴィラ・デル・ソルVILLA DEL SOLの敷地に美しい洋館が建っている。それは、徳川公爵が麻布飯倉に建てた個人図書館を移築したものだと言う。現在は、1階がサロンに、2階が
レストラン南葵文庫になっている。
訪れた日は快晴だった。この洋館には、不思議と青い海が良く似合う。マティスの版画が飾られたサロンから見る風景は日本離れしていて、コートダジュールを思い出すと言ったらちょっと褒めすぎだろうか。ルレ・エ・シャトーに名を連ねているだけあり、洗練された雰囲気に包まれていた。
充分に建物の美しさを味わってから、魚がメインのランチを頂いた。せっかく海のそばなのに、オードブルには大好きなフォアグラを選んでしまった。このフォアグラはねっとりして香りも良く、とても美味しかった。こちらの魚のスープ(スープ・ド・ポワソン)はかなり個性的だ。フランスのものとは全く異なる味わいであった。青い海を眺めながら、いつも邪魔に感じる電線が視界に入らないことに気づいた。日本離れしていると感じたのは、そのせいかも知れなかった。
美しい洋館が取り壊されずに、新しい命を吹き込まれて甦っている姿を見ると嬉しくなる。嬉しくて、つい沢山写真を撮ってしまった・・・。
(
一軒家レストラン、
洋館レストラン、邸宅レストラン)

この門を入ると美しい洋館がある



美しいサロン



レストラン南葵文庫
青い海が良く似合う洋館


フォアグラのコンフィ(テリーヌではないとのこと)

さざえのエスカルゴバター

魚のスープ

平目のポワレ、バターソース

イチゴのミルフィーユ

熱海にいることを忘れてしまいそう・・・

この日は、もう1つ熱海を代表する洋館を訪れた。それは大正時代に建てられ、名旅館として、太宰治をはじめ多くの文豪に愛された
起雲閣の洋館である。現在は旅館の幕を閉じ、熱海市の有形文化財となり一般公開されている。この洋館は、幸福な洋館と言えよう。同じオーナーが経営していた金沢の
白雲楼ホテルは、取り壊されてしまい、もうその姿を見ることはできない。
白雲楼ホテルには、かなり前に泊まったことがある。スパニッシュ様式を取り入れたとても美しい洋館(和洋折衷様式)であった。様々な事情があり保存が難しいのも分かるが、これ以上、不幸な洋館が増えないことを祈る。
起雲閣の保存を決めた熱海市の英断に惜しみない賛辞を送りたい。


3000坪に及ぶ敷地に和・様の建築が混在する


美しいステンドグラスが印象的なサンルーム(コンサヴァトリー)





かつて旅館だった頃の名残りを見る

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JR板橋駅で降りたのは初めてだった。駅から10分程歩くと、
仏蘭西舎すいぎょくはあった。外観はモダンな造りで、内装は高い天井に太い梁がめぐらされ、和のイメージだ。すっきりとした空間に、
オークヴィレッジの家具がしっくり馴染んでいた。それもそのはず、建物・内装・家具の全てを
オークヴィレッジが手がけたと言う。窓から見える緑が目に優しかった。
その日は、とりあえず「お得なランチ」を頂いた。飲み物が代金に含まれていたので、白のグラスワインにした。オードブルは、帆立貝とキノコのテリーヌ、野菜のマリネ添え。カブのポタージュの後に選んだ肉料理は、鴨のロースト木苺ソース。添えられていたほくほくのサツマイモに気持もほっこりしてくる。デザートはヨーグルトのソルベと、サクサクのパイと苺のミルフィーユ。どれも美味しくて、「お得なランチ」はその名の通りとてもコストパフォーマンスが高かった。
仏蘭西舎すいぎょくは、板橋という都心から外れた立地に、しっかり根を張って店の歴史を刻んでいるようだった。スタッフの感じもとても良く、清々しく気持の良い時間を過ごすことができた。
(
一軒家レストラン、
洋館レストラン、
邸宅レストラン)

モダンな造りの一軒家

オークヴィレッジが手がけた内装、家具


帆立貝とキノコのテリーヌ、野菜のマリネ添え

カブのポタージュ

鴨のロースト木苺ソース

ヨーグルトのソルベと苺のミルフィーユ
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異人館が並ぶ町、
神戸市北野町の
セント・ジョージ・ジャパンは1973年に会員制社交倶楽部として発足し、震災後、一般に開放されたレストランである。この風格ある
異人館は元々、90年程前に建てられたドイツ人貿易商クルペ氏の邸宅だったと言う。英国風のクラシックなインテリアの中で、フランス料理を頂いた。しっかり濃厚なソースが美味しかった。サービス・料理ともに安定感があり、
異人館巡りのランチに、素敵な時間を約束してくれるレストランであった。
(
一軒家レストラン、
洋館レストラン、
邸宅レストラン)

風格ある佇まいの
異人館(旧クルペ邸)


英国風のクラシックなインテリア




スプリングロール、カレー風味のソース

大根のポタージュ

エゾ鹿のステーキ

デザートの盛り合わせ
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西の別荘地として名を馳せた須磨。その風光明媚な地に建つ多くの華やかな別荘の中でも、とりわけ豪華な大正時代の洋館(旧
西尾邸)がある。かつてそれは神戸迎賓館として国内外の賓客をもてなしてきたと言う。文化財に指定されている洋館は、現在レストランLE UN
鸞になっており、美味しいフランス料理を頂くことができる。
立派な石造りの門を入り、緩やかな坂道を上がってゆくと迎賓館の名に恥じない豪壮な館が現れる。高台にそびえる美しい姿は、たとえ洋館好きでなくても目を見張るに違いない。車寄せのアーチをくぐり館に入ると、しばし現実を離れ大正ロマンの世界に浸ることにした。
食事前に館内を案内してもらった。1階にはマントルピースを設えたダイニングルームや個室があり、2階には鳳凰の欄間を持つ大広間がある。地下の金庫だった場所は、ワインセラーになっている。
広い前庭に面した窓辺の席で、ランチを頂いた。和の素材を取り入れた上品な味付けであった。和牛のタタキを使ったオードブルが美味しかった。スタッフの感じもとても良く、食後は赤く色づいた紅葉が映える日本庭園を案内してくれた。
(
一軒家レストラン、
洋館レストラン、
邸宅レストラン)


高くそびえる大正時代の美しい洋館(旧
西尾邸)




大理石の玄関ホール

ウェイティングルーム

個室としても使えるダイニングルーム

ステンドグラスとアンティークの照明が美しい階段ホール

鳳凰の欄間がある大広間

メインのダイニグルーム


有機野菜と冬の味覚のアンサンブル

冬の根菜と湯葉のクリアーなスープ

フランス産鴨肉のロティー、リンゴのキャラメリゼ、さわやかなソースシードル

本日のデザート

赤い紅葉が映える日本庭園
このレストランLE UN
鸞を語る時に忘れてはならない、もう一つの洋館がかつてあった。それは解体されてしまった、旧
室谷邸である。須磨の地で旧
西尾邸(レストランLE UN
鸞)に引けをとらない、W.M.ヴォーリズ建築の美しい洋館であった。文化財にも指定されていたが、結局保存の目途が立たず、貴重な文化遺産がまた一つ失われてしまったのである。
レストランとして新たに甦った旧
西尾邸。それぞれの洋館が辿った運命を思う。
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「東の大観、西の栖鳳」と讃えられた、日本画の巨匠である
竹内栖鳳の旧邸宅がレストランになっている。東山の一念坂に張り巡らされた高い塀が威容を誇っている。が、立派な門構えに臆することは無い。文化財に指定されているお屋敷で、気軽にランチを楽しむことができる。
以前ディナーで訪れた時は、雰囲気は良かったのだが、暗くて庭園も室内も満足に鑑賞することができなかった。今回は、ランチだったので心ゆくまでその美しさに浸り、美味しいイタリアンを驚愕のコストパフォーマンスで味わうことができた。
(
一軒家レストラン、
洋館レストラン、
邸宅レストラン)


長いアプローチに期待が高まる

紅葉が美しい庭園




美しい庭を眺めながらランチを頂く


季節のリーフサラダ 本日のドレッシング

旬のお野菜で作ったスープ

スペアリブラグースパゲッティ

ミカンのコンポート

デザートは場所を移してゆっくり楽しむ

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表参道バンブーは、表通りから横道に入ってすぐにある。白亜の建物は
一軒家レストランで、新しいビルに増えている流行の店とは異なる、独立した美しい空間を造っている。同じ
bambooグループが運営する、小笠原伯爵邸やアルベルコ・バンブーに比べると庭も無く、小さくまとまった印象を受けるが、イタリアから取り寄せた家具など、やはりインテリアセンスの良さを感じる。
表参道バンブーがリニューアル・オープンしてすぐの頃は、コース料理のみだった。この間訪れた時は、ランチにオードブルとデザートのビュッフェが加わり、コストパフォーマンスが格段に良くなっていた。その日の暖かいオードブルを席まで運んでくれて、スタッフのサービスも行き届いていた。
(
一軒家レストラン、
洋館レストラン、
邸宅レストラン)



ここが表参道のすぐそばであることを忘れてしまいそうなテラス




ビュッフェの盛り付けにもセンスの良さを感じる

友人がメインに選んだチキングリルは迫力のボリューム

中央はホワイトチョコレートに果物やマシュマロなどをつけて頂くチョコレートファウンテン
食後は、近くのモリハナエビル地下のアンティークモールで目の保養をして、その日のメインである
東京都庭園美術館へ向かった。日本では珍しい本格的なアールデコの館、旧朝香宮邸をそのまま美術館にしていて、室内の意匠が素晴らしい。12月16日までティファニーのジュエリーコレクションが展示されている。有名なカナリーダイヤモンドの他に、約200点のジュエリーが一堂に並ぶ様子は、夜空に瞬く星々のように美しかった。


ルネ・ラリックのガラス扉が美しい玄関ホール

案内板の写真はカナリーダイヤモンドを使った「バード・オン・ザ・ロック」
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武蔵小金井駅に降り立つと、武蔵野の面影を残す都心とは異なる空気が流れていた。そこには、以前から気になっていたフランス料理の
TERAKOYAがある。門を入り石畳のアプローチを抜けると、広い庭園を持つ白亜のお屋敷に至る。途中、自家製のケーキやジャムを売る小さな店などがあり、訪問者の気分を盛り上げてくれる。お屋敷の中は積み重ねられた時だけが造りうる重厚な趣が感じられ、庭園を見晴らす洒落たウェイティングルームも本格的な暖炉を設えたメインダイニングもまた心地良い。キールの味も、トラディショナルでありながら且つ繊細な料理にもとても満足した。(
一軒家レストラン、
洋館レストラン、
邸宅レストラン)

自家製ケーキやジャムを売る店



ウェイティングルーム



アミューズ・ブーシュ、お食事前のひと皿 四種類のひとくちアミューズ盛り合わせ

帆立貝と地鶏の白いソーセージに生ハムとモッツァレラを添えて
野菜のテリーヌとともに、グリーンオリーブのソース

活け〆真鯛のポワレに昆布の旨味を纏わせて
紋甲イカとお米のクルスティアン添え、ソース・ブール・ブラン

上州牛サーロインのロティ、フォアグラとトリッパのルーレ
マルサラワインソースと野菜のエイグルドゥーズ

デセールヴァリエ 色々なデサートを一皿に盛り合わせて
正直こんな場所(失礼)にこんなに質の高いフレンチを頂ける店があったなんて、嬉しい驚きであった。
もともと
武蔵小金井まで来た本当の目的は、
江戸東京たてもの園を見学するためであった。
こちらには現在12棟の歴史的建造物が移築されており、たてもの好きにはたまらない空間となっている。明治村にははるか及ばないものの、多くの美しい歴史的遺産が失われてゆく日本においては貴重な試みと言える。いつかまた
TERAKOYAと共に再訪したい。

田園調布の家(大川邸)

大川邸の室内

当時の暮らしが偲ばれる路地裏。
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