マイルを貯めるために、レンヌからパリまで列車に乗らず、エールフランスで戻ってきた。
花の都(私は勝手に華の都と呼んでいる)、パリ。世界に美しい都は沢山あるけれど、おそらく総合的に見て、パリは世界で最も美しい都ではないかと思う。美を求めて彷徨う旅人が、決して避けては通れない世界で最も美しい都を、さてどこから語ろうか・・・。エベレストに素人が普段着のまま登頂しようとするかのように無謀で、どこから手をつけていいか解らなくなる。とにかく、まずはお気に入りの場所から取り上げてみたい。
壮麗な建築の
パレ・ロワイヤル(Palais Royal)は、ルイ13世の宰相リシュリューが自邸として建てたと言う。私はその美しい空間にすっかり魅せられてしまい、パリを訪れると、つい足が向いてしまう。中庭を囲む回廊には、現在三ツ星レストランとして名高い
ル・グラン・ヴェフール(Le Grand Vefour)や印象的なウィンドウの専門店が並び、伝統の中にも現代的な感性が生きる独特な雰囲気を醸しだしている。この回廊をウィンドウ・ショッピングをしながら1周して、すぐそばのギャルリー・ヴィヴィエンヌ(Galerie Vivienne)からパサージュ巡りをしながら、パサージュ・ヴェルドー(Passage Verdeau)まで北上するのが、私の好きな散歩道である。

現代的な彫刻と建築の調和が美しい



普段の回廊

クリスマス仕様の赤絨毯が残る回廊


ここの雰囲気に負けていない資生堂の美しいウィンドウ


ガーデニングの専門店もとても洒落ている
私の初の三ツ星レストラン体験は、一昨年、この回廊にある
ル・グラン・ヴェフール(Le Grand Vefour)のランチに訪れた時だった。1760年創業の店には、ナポレオンやジャン・コクトー、小泉元首相など時代の名士が数多く訪れている。歴史的建造物に指定されている美しい室内装飾と、ギ・マルタンが創り出す芸術的な料理が、パリの奥深さを教えてくれる。旅人が知らない、パリに住む華やかな世界の人々が、日常の延長としてそこで過ごす時間をごく自然に楽しんでいた。
隣の席のアメリカ人老夫妻と話をした。彼らは本物の永遠の旅人で、一年中優雅に世界を旅していて、パリの三ツ星レストランを全て制覇していた。最初、料理の写真を撮ることはためらわれたのだが、彼らがさりげなく撮っているのを見て、少しだけ撮らせてもらった。


メインの肉料理(アバウトな表現でごめんなさい)
パレ・ロワイヤルのライトアップされた様子も美しい
次回はパリで最も美しいパサージュである、ギャルリー・ヴィヴィエンヌ(Galerie Vivienne)を御紹介したいと思います。
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ギャルリー・ヴィヴィエンヌ(Galerie Vivienne)は、パリで最も美しい
パサージュである。ここで言う
パサージュとは、本来の意味の「通路」ではなく、建物の間に造られた屋根付き商店街のことである。日本にもアーケードがあるが、その美しさにおいて全く異なる。パリの
パサージュは、ミラノやナポリに見られる規模の大きなものではなく、細い路地の良さを生かした造りになっている。特に
ギャルリー・ヴィヴィエンヌは、温室を思わせるガラス屋根と優美な彫刻、床のモザイクタイルが美術館とも言うべき空間を造り上げている。


イルミネーションが華を添える





ゆっくり見てみたいパリらしさの漂う書店

地元の人々に人気のカフェ、
ア・プリオリテ(A Priori The)でランチをした。日本人もびっくりの速さで、オーダーするとすぐ熱々の料理が運ばれてきた。非日常ではない、普段着のパリを味わい満足した。



ローストチキン、マッシュポテト、サラダ、コリアンダー風味のドレッシング
次回は、
パサージュ・デ・パノラマ、ジュフロワ、ヴェルドーを御紹介します。
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ギャルリー・ヴィヴィエンヌを抜けてしばらく北に向かって歩くと、
パサージュ・デ・パノラマ(Passage des Panoramas)の入口を見つける。ここには飲食店が並び、古い佇まいが美しいカフェもある。
ここを通り抜けて、オスマン大通りを挟んですぐ向かいに、
パサージュ・ジュフロワ(Passage Jouffroy)がある。ここには、雑貨好きにはたまらない可愛らしく素敵な店が軒を連ね、ロンドンのマダム・タッソーとは一味違うグレヴァン蝋人形館(Musee Grevin)がある。グレヴァン蝋人形館については、いつか改めて紹介したいと思うが、一歩間違えるとキッチュになってしまうギリギリの装飾の空間に、フランスらしい美意識の高さも垣間見えて大人も楽しむことができる。私は断然、マダム・タッソーよりこちらの方が好きだ。
通りを挟んで、パレ・ロワイヤルから始まる散歩道の終点である
パサージュ・ヴェルドー(Passage Verdeau)に至る。この散歩道を知って間もない頃は、少しパリ通になったつもりでいた。ちょっと、恥ずかしい思い出である。
パサージュ・デ・パノラマを通り抜ける


いつかお茶をしてみたいと思いながら、いつも時間がなく通り過ぎてしまう雰囲気の良いカフェ

パサージュ・ジュフロワを通り抜ける



その素敵さに、店ごと持って帰りたくなる



どことなく哀愁が漂うグレヴァン蝋人形館


最後に
パサージュ・ヴェルドーを通り抜ける


この近くには、アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモントが共演した粋なギャング映画「ボルサリーノ」で使われたブラッスリー、シャルティエ(Chartier)がある。地元の人々がひしめく古き良き時代を彷彿とさせるブラッスリーで、気取らないフレンチを食べるのも良い。
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ギュスターヴ・モロー美術館(Musee Gustave Moreau)は、19世紀末の象徴主義の画家の中で異彩を放つギュスターヴ・モローが、かつて住んでいた邸宅をそのまま美術館にしている。中に入ると、芳醇な香りにむせ返るかのような濃密な空間がある。そう感じるのは、壁一面に飾られた圧倒的なコレクションから発せられる、今は亡き画家の息吹を感じるからだろう。独自の技法で描かれた、暗い画面の中から妖しく煌く色彩は、エマイユや宝石の輝きにも似て見るものを魅了する。
何かで、彼が資産家の生まれで、絵を売る心配をせずに絵を描くことができた画家だと聞いた。だが、彼の絵には、安穏ではなく深い憂愁の翳りを感じる。その翳に、私は魅かれる。






美しいエマイユや宝石の輝きを思わせる色彩
ギュスターヴ・モロー美術館は、フラッシュ無しでの撮影が許可されていた。(2007年12月)
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よく例えられるように、
セント・シャペル(
Ste-Chapelle)は、正に宝石箱のようだ。本当に美しいものに出会うと、私は言葉では語り尽くせない美しさに平伏して、表現するのを放棄してしまいたくなる。が、なんとか、言葉にしてみよう。
ルイ9世によって建てられたと言う小さな礼拝堂は、最高裁判所の中庭にあるため、入る時の荷物チェックがとても厳しい。そのせいか、なかなか足が向かなかった。今回は、久々の訪問であった。礼拝堂に入ると、静かな溜息を抑えることはできなかった。やはり、非常に美しい。訪れた日はどんより曇っていたが、それでもステンドグラスは色彩豊かな輝きを放っていた。ルビー、サファイア、エメラルド、タンザナイト、パライバトルマリン、アクアマリン・・・。きっと上を見上げて口を開けていたに違いない。呆然とその美しさの中に身を置き、色とりどりの光のシャワーを浴びた。

左奥の尖塔がある建築が
セント・シャペル(
Ste-Chapelle)











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約200年の歳月をかけて建てられ、中世建築の最高傑作として名高い
ノートルダム大聖堂(Cathedrale Notre-Dame de Paris)は、パリを初めて訪れる人は勿論のこと、何度も訪れている人にとっても、外せない場所である。ファサードの美しい彫刻を見上げながら中に入ると、余分な装飾をそぎ落とした静謐な空間に浮かび上がるステンドグラスの輝きに目を奪われる。左右微妙に異なる意匠の薔薇窓は特に美しい。だが、どうも、暗闇でズームすると写真の映りが良くない。このデジカメの機能を使いこなせていないためか、やはり一眼レフでないとこれが限界なのか・・・。もどかしい思いを抱きながらシャッターを切った。
大好きなガーゴイルに会うために塔の上に行こうとしたが、外に並んだ行列の長さに今回は諦めた。
ノートルダム大聖堂は正面の姿も美しいが、セーヌ河の遊覧船から眺める斜め後ろの姿が、私は一番好きだ。が、これも今回は時間がなく写せなかった。パリで過ごす1日は、旅人にとってはあまりにも短すぎる・・・。



ガーゴイル、次はきっと会いにいくからね








どうしてもぶれてしまうアップの写真
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全16日間の旅程で、最後に立ち寄ったパリには1泊しただけであった。
凱旋門広場やシャンゼリゼのそばにある、
ホテル・バルモラル(HOTEL BALMORAL)に泊まった。シャトルバスの停留所から近いので、とても便利である。私はパリを訪れる度に、毎回違うホテルを利用している。いつかお気に入りの定宿となるべくホテルを探しているのである。定宿とするからには、自分の身の丈にあっていることや、使い勝手の良さなども大切なポイントである。
ホテル・バルモラルは、その立地を考えるとコストパフォーマンスは良いように感じた。が、パリにはまだまだ魅力的なホテルが沢山ある。自分にとって最適な空間探しはこれからも続く。

いつ見ても美しい凱旋門の夜景

シャンゼリゼの華、カフェ・フーケッツ(Fouquet's)、タルタルステーキに添えられたフレンチフライが美味
ホテル・バルモラルのロビー




バスタブの広さはOK、アメニティが・・・
パリにたった1泊では、物足りなく名残り惜しい気持になるのだが、それもまた良い。慌てて見たところで、パリの美しさを捉えきることなど到底できないのだから・・・。また次に訪れる時は、どんな美しい顔を見せてくれるだろうか、それを楽しみにして花の都パリから帰国の途についた。
エールフランス夜便から眺めるヨーロッパの夜景は橙色の暖かな光が連なり、私はどこか夢見心地でそれを眺めていた。夢幻の世界から現実の世界へ、夜空を音速で駆け抜けてゆく。旅の時間を最大限有効にし、旅のロマンを感じさせてくれるエールフランス夜便が私のお気に入りである。
以上で昨年12月に行った旅の日記は終わりです。これからは、また以前のように、時系列ではなく思いつくままに書いてゆきたいと思います。
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何となく、旅について語りたくなった。
物心がつく頃には、既にフランスが好きだった。何を見て知ったのか、「フランス」とよく言っていたそうだ。幼い頃の憧れは、そのまま大人になっても変わることはなかった。次第にフランスだけではなく、ヨーロッパ、世界中、行ってみたいという気持を感じるようになった。
初めての海外旅行は、大学生の時に友人と参加したツアー「ヨーロッパ美術・建築の旅24日間」であった。美術と建築をテーマに、同行した教授の専門的な解説を聞きながらヨーロッパの名所旧跡を巡る旅は、私の心に鮮烈な印象を刻んだ。初めて目にするヨーロッパのあまりの美しさに打ちのめされ、忽ち夢中になった。もともと抱いていた異国への淡い想いが、「旅が好き」という強い確信に変わった。
私が旅をするのは、「好きだから」の一言に尽きる。行ったことがない地を訪れると、ワクワクする。見たことがない美しいものに出会うと、ドキドキする。そう、とても単純なことだ。旅をするのに、特別な理由はいらない。
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テーマ:旅への思い - ジャンル:旅行
この冬は久々に寒かった。温暖化が進む中、本来の日本の寒い冬を一時的に取り戻したかのようだ。花が咲きそろう春が待ち遠しい。チューリップで有名なオランダの
キューケンホフ公園の写真を見て、一足早く春の気分に浸ることにした。
アムステルダム郊外の
キューケンホフ公園は広大な敷地に色とりどりの花々が植えられ、その間を心地良い遊歩道が続く。池には白鳥が優雅に泳ぎ、絵葉書のような美しい風景が広がる。私はチューリップの季節を選んで訪れた。少し満開には早かったようだが、蕾から開きかけのチューリップが、可憐で可愛らしかった。









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テーマ:海外旅行記 - ジャンル:旅行

レストランで写真を撮ることについて、賛否両論あるようだ。これについては、まだデジカメやブログ文化が始まって間もないので、決まりがなく対応に苦慮する。いくつかレストランを紹介しているので、今の私の考えを書いておきたい。現状、以下のことに気を付けて写真を撮るように心がけたいと思っている。
☆事前に、店に写真撮影の許可について確認しておく。
☆当日は、開店と同時に他の客よりも早く店に入り、誰もいない間に内装の撮影をさせてもらう。
☆他の客の迷惑に出来る限りならないように、料理はコンパクトなデジカメでフラッシュを使わず、シャッター音を出さずにさりげなく撮る。これには相当な技術を要するが、周りから、一緒に食べている連れにさえ気づかれずに、手品師のような早業で撮ることができるとなお良い、というか、なりたい。
私がレストランで時々写真を撮るようになったのは最近で、ためらいもまだある。どう言い訳しても、その行為自体、仕事でもない限り、お行儀が良いとは言えない。だが、やはり写真(ビジュアル)に勝る情報伝達・記録の方法は無いというのも事実だ。レストランや美術館で、本来の目的から外れて写真を撮る時は、撮らせて頂いているという気持を忘れないようにしたい。
時代の変化とともにマナーも変化してゆく。この先どのように定まってゆくのか、興味深い。
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テーマ:雑記 - ジャンル:その他
十条というあまり馴染みのない場所の、細い路地の向こうに、それはぽつんと、さりげなくあった。そのカフェに出会った人はきっと、
FINDというカフェの名前のように「見〜つけた!」と感じるに違いない。陽の光が差し込む明るい空間に、木肌の温もりが伝わってくる家具たち。そこにはとても心地良い時間が流れていた。
ふわふわにホイップされたミルクが優しいカフェ・オレを頂いた。カフェ・オレ・ボールの下の可愛らしい布のコースターが気になった。聞くと、オーナーの知人が設計をし、その奥様が内装から小物まで手がけたとのこと。ひとつひとつ微妙に違うコースターは彼女の手作りだという。お砂糖には、キャンディーのように黄色い薄紙がひとつひとつ丁寧に巻かれていた。親しい友人の家に居るかのような居心地の良さを感じる理由が、少し解ったような気がした。
正式にメニューに載せるかどうか考え中だという、オーナー自ら焼いた手作りパンと、自家製ジャムが美味しかった。スタッフの感じもとても良く、ついつい長居をしてしまう素敵なカフェであった。



なぜか調和がとれている、ひとつひとつ異なるデザインの椅子たち


作家のランプがさりげなく置いてある



優しい味にほっとするカフェ・オレと、ひとつひとつ手作りの布のコースター


2階は、すっきりとした空間に作品が映えるギャラリーになっている。詳しくは
FINDまで。


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テーマ:cafe - ジャンル:グルメ
イスラムの影響を受けた美しい建築の数々が残るスペインにはとても魅かれる。以前、父とアンダルシア地方を中心に巡るツアーに参加した。全ておまかせのツアーに父と一緒ということで安心していたせいか、今までの旅行の中で最も印象に残っていない。アルハンブラ宮殿やトレドがとても美しかったことは覚えているのだが、どこか印象がぼやけているのだ。いつか、必ず個人で再訪したいと思っている。その時は、1日かけてゆっくりアルハンブラ宮殿を隅から隅まで見て、トレドでは連泊するつもりだ。だが、旅先で出会った人々から、スペイン(特にマドリード、バルセロナ、アンダルシア地方)の危険情報(強盗)を再三聞き二の足を踏んでしまう。イタリアのスリと違って、どんなに気を付けていても狙われたら最後、力ずくで盗まれるそうだ。
北スペインにある
サンチャゴ・デ・コンポステラには、北スペインが南部より安全と聞いて、北ポルトガルからフランスに抜ける旅をした時に訪れた。
サンチャゴ・デ・コンポステラはフランスから始まる巡礼の道の最終地である。今でも約900kmに及ぶ巡礼の道を踏破する人々が多い。巡礼者がオブラドイロ広場に辿り着き、広場に面して建つ壮麗なカテドラルを見上げる時、どんな想いがその胸を去来するのだろうか。ただの通りすがりの旅人には知る由も無いが、それでも胸に迫るものがある。その建築の美しさのためか、やはり巡礼者の想いがこの広場に集積しているからだろうか。
町は巡礼の地としてふさわしく、静かな美しさに満ちていた。が、スペインがヨーロッパの他の国より危険だという先入観を払拭できず、私はいつもよりさらに気を引き締めて緊張していたので、心ゆくまで町歩きを満喫することはできなかった。まだ充分早い時間なのに、ちょっと日が暮れかけただけでビクビクして、早々にホテルに戻った。ちょっと情けないなとも思うが、危険を回避するにはこれ位でちょうど良いのかも知れない。(ちょっとビビリすぎ?)

オブラドイロ広場に面して建つ壮麗なカテドラル




サンチャゴ・デ・コンポステラでは、前々から泊まりたかったパラドール、ロス・レイエス・カトリコスに泊まった。美しいパラドール自体が歴史的建造物であり、中を探検するのにかなり時間がかかった。
ロス・レイエス・カトリコスについては、カテゴリー「海外の美しいホテル」の中で、2008年2月22日の日記に記載しています。
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テーマ:海外旅行 - ジャンル:旅行
スペインにある城や宮殿、修道院などの歴史的建造物を利用した国営ホテルのことを、
パラドール(
Paradores)と呼ぶ。全国に89ヶ所ある
パラドールの中でも、
サンチャゴ・デ・コンポステラにある
ロス・レイエス・カトリコスは、5ツ星のラグシュアリーホテルとして名高い。元は巡礼者のための王立病院兼宿泊施設であったと言うが、アンティーク家具や絵画で演出された重厚な空間に身を置くと、あたかもどこかの城の中にいるような気がする。ここには静かなパティオが点在し、長い迷路のような廊下の先に数々の美しいサロンがある。ちょっとした探検気分でホテルの中を探索した。恐らく私は、その時泊まっていた他のどの客よりも、うろうろ歩きまわっていたに違いない。隅々まで巡り、ホテルの建築・内装の美しさを確認し満足した。
私の泊まった部屋には天蓋付きのベットが置かれ、良い香(確かポプリだったと思う)が漂っていた。

左がオブラドイロ広場に面して建つ
パラドール、
ロス・レイエス・カトリコスのエントランス

静かで美しいパティオが点在する


美しいサロンの数々を見つけるのも楽しい


遥かな時空の旅に誘う、夢見心地の良い天蓋付きベッド

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巡礼の道の途中にある
レオン(
Leon)のパラドール、
サン・マルコス(San Marcos)は前出のロス・レイエス・カトリコスと並び称される美しいホテルである。元修道院兼病院と言う建物は、スケールが大きく、その芸術的な美しさはホテルの枠を超えている。聖人たちの彫刻が見守る静かな回廊を歩いていると、自然に敬虔な気持になってくる。
大小10ヶ所以上のサロンを巡るのも楽しい。あちらこちらに置かれた様々なデザインの椅子に1つ1つ座ってみる。とても全てを試すことはできないが、座らないで素通りするのは少しもったいない。私はライブラリーが特に気に入った。スペインらしい趣のある家具が配された落ち着いた空間に、予想外のサプライズがあった。そこには小さなバルコニーがあり、出てみると、礼拝している人々が眼下に見えた。隣接する教会の礼拝堂を上から見下ろすことができるのである。ホテルのバルコニーから、礼拝に参加している気分を味わうことができるなんて、とても贅沢に感じた。
ここではぜひ旧館に泊まりたかったのだが、残念ながら部屋数が12室と少なく満室だったため、新館に泊まった。部屋には天蓋付きのベットが置かれ、パラドールの雰囲気を損なうことのないクラシックなインテリアで快適に過ごすことができた。
サン・マルコス(San Marcos)の美しいファッサード



聖人たちの彫刻が見守る回廊

いちいち座ってみたくなる魅力的な椅子が沢山ある


ライブラリーのバルコニーからは教会の礼拝堂を見下ろすことができる


かつての
レオン王国の首都であった町には、壮大な
レオン大聖堂や、美しいサン・イシドロ教会、北スペインでは珍しいアントニオ・ガウディの建築であるカサ・デ・ロス・ボディネスなどがあり、見所も多い。

ゴシック建築の傑作である壮大な
レオン大聖堂


アントニオ・ガウディの建築であるカサ・デ・ロス・ボディネス
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テーマ:海外旅行記 - ジャンル:旅行
かつてのカスティーリャ王国の都であった
ブルゴス(
Burgos)は、巡礼の道の途中にある。アルランソ川を渡り、サンタ・マリア門をくぐると、そこには中世の面影を残す美しい町があった。スペインの3大カテドラルの1つであるサンタ・マリア大聖堂は特に見応えがある。内部に施された華麗な装飾が素晴らしい。何枚か写真に撮ってみたが、悲しくなる程写りが悪かった。あの頃デジカメを持っていたなら、と悔やまれる。今まで訪れた所を全てデジカメで撮り直したいくらいだ。
黄葉が美しい川沿いの並木道を歩きながら、自分がスペインにいることをしばし忘れていた。どこか、他のヨーロッパの町を歩いているかのような気がした。少しフランスに似ている。この巡礼の道の先にフランスがある。ヨーロッパの国々が互いに影響しあい、それぞれ似ていて非なる文化を創り上げてきたことに想いを馳せた。

アルランソ川を渡り、サンタ・マリア門をくぐる


壮大なサンタ・マリア大聖堂




次にスペインに行く時は、タパスやピンチョスを食べようと決めていた。ガイドブックに載っていたCASA OJEDAに行った。カウンターの上ににずらりと並んだ小皿料理を前にして、端から気になったものを次々頼んでゆく。実際に目で見て選べるので、失敗がない。カウンター越しに店のスタッフとやりとりするのも、少しずつ沢山の種類を食べられるのも、日本の寿司屋のようで楽しい。どれもとても美味しくて、正直パラドールで食べたディナーより味はこちらの方が気に入った。
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